KOBE UNIVERSITYSOLAC神戸大学 大学教育推進機構 国際コミュニケーションセンター

国立台湾大学研修(英語)

2022.06.12

国立台湾大学は台湾最大規模の国立総合大学で、台湾内における大学のトップとしての評価を受けています。現在は11のカレッジ、54の専攻があり、60ヶ国を超える国や地域からの留学生(約1000人)を含めて約3万人の学生が所属しています。そんな台湾大学の学生と英語で協働しながらグループワーク、グループディスカッション、グループプレゼンに取り組み、現代社会が抱える諸問題を国際的な視点から考え、解決策を探究したい学生は本研修に応募してみてください。

本研修の履修登録は担当教員が11月下旬に行います。成績は神戸大学における「Advanced English(海外研修)」(選択科目 1.0単位)の成績として年度末に単位授与(可〜秀)されます。

【注意】

1. 本研修の単位は国際人間科学部の必修単位(GSP単位)としては認められていません。

2. 海事科学部と医学部の学部生、大学院生(全研究科)にも本研修の単位は授与されません。

3. 卒業年の学部生(全学部)にも単位授与されません。(2月下旬の卒業判定までに本研修の成績が確定されないため。)

2022年度 研修概要

2022年度も全日程をオンラインで実施します。台湾には渡航しません。

説明会資料:2022NTU説明会資料

募集人数:30名(全学の学部生・院生)2022年度も学部1年生から応募可能です New!

パートナー大学:台湾・国立台湾大学(NTU)Center for Teaching and Learning Development

研修内容:
1. NTU生とオンライン グループ ディスカッション 10回実施(10月下旬-3月上旬の平日や週末にグループ毎に実施)
2. NTU生とオンラインワークショップ参加(2022年3月4日(土))

研修費用:インターネットの通信費

問合せ:国際コミュニケーションセンター 准教授 木原恵美子 
    kihara.emiko[AT]crystal.kobe-u.ac.jp

研修Zoom説明会申込

日時:2022年7月5日(火)12:30-13:00 終了

研修申込

研修申込フォーム はこちら

【申込受付期間】2022年7月5日(火)~7月31日(日)

【研修生選考期間】2022年8月1日(月)~5日(金)

過去実施分

2022年度

 神戸大学生 17名(1年生8名、2年生4名、3年生4名、4年生1名、修士院生1名)

 国立台湾大学生 33名(1年生7名、2年生11名、3年生12名、4年生3名)

2021年度

 神戸大学生 15名(1年生7名、2年生4名、3年生3名、4年生1名)

 国立台湾大学生 28名(1年生9名、2年生9名、3年生7名、4年生2名、修士院生1名)

 *神大生1名と国立台湾大学生2名の計3名で13グループを編成しました。(1グループのみ神大生2名と国立台湾大学生2名の4名グループを編成しました。)台湾への渡航は中止となりましたが 2022年3月19日(土)にオンラインワークショップを開催しました。

2020年度

 神戸大学生 14名(2年生5名、3年生4名、4年生3名、修士院生1名、博士院生1名)

 国立台湾大学生 28名(1年生11名、2年生4名、3年生6名、4年生7名)

 *神大生1名と国立台湾大学生2名、計3名でグループを編成しました。台湾への渡航は中止となりましたが 2021年3月22日(土)にオンラインワークショップを開催しました。

2019年度

 神戸大学生 9名(1年生1名、2年生3名、3年生1名、修士院生1名、博士院生1名)

 国立台湾大学生 18名(1年生2名、2年生10名、3年生7名)

   *神大生1名と国立台湾大学生2名、計3名でグループを編成しました。台湾への渡航は中止となりましたが 2020年3月22日(日)にオンラインワークショップを開催しました。

2018年度 

 神戸大学生 7名(2年生3名、3年生1名、修士院生1名、博士院生1名)

 国立台湾大学生 7名(1年生3名、2年生1名、3年生1名、4年生2名)

 *神大生2名と国立台湾大学生2名、計4名でグループを編成しました。

研修生のその後の活躍

【英語外部試験スコア】

TOEIC:790, 820, 870, 900, 905
TOEFL ITP:537, 553
TOEFL iBT:86, 102
IELTS:7.5
英検:準1級

【長期留学】

1名 Cardiff University(イギリス)トビタテ!留学JAPAN12期生
1名 ESSEC Business School(フランス)
1名 Vienna University of Economics and Business(オーストリア)
1名 Institut National des Science Appliquées de Lyon (INSA Lyon)(フランス)
1名 Norwegian School of Economics(ノルウェー)

【その他の活動】
International Horticultural Congress 2022 研究発表
サイエンスキャッスル(関西大会)ポスター審査員

よくある質問

Q. 国立台湾大学のどんな学生とペアやグループを組むのでしょうか?

A. 本学研修生の学部・学科・学年情報を先方に送りまして、国立台湾大学側でも本学の参加者と似たような学部・学科・学年の学生を集めていただく予定です。それから神大生とNTU生で学年・専攻を考慮した混成グループを編成します。(2021年度は、1-2年生だけのグループと3-4年生だけのグループを編成しました。)

 

Q. 国立台湾大学の学生とどのようなトピックで議論するのでしょうか?

A. 学生同士でディスカッショントピックを決めます。過去の研修生が選んだトピックの一部をご紹介します。

日本と台湾の妖怪や都市伝説について
台湾の選挙と女性の政治参加について
地震と災害について
西洋と東洋のアイデンティティの考え方の違い
台湾と日本の外来種について
労働環境について
家族観について
キャリアプランについて
インターンシップ・アルバイトの経験について
政府のコロナウイルス対応について
もし地球の自転速度が速くなって、1日が6時間になってしまったら、どうする?
ストレスと対処の仕方(TEDトークを見て)
(TED以外では、同じ映画を見たり、小説を読んだ後にディスカッションをすることもあります)
 

Q. 参加にあたってどれぐらいの英語力が必要ですか?

A. 英語力よりも「英語で伝えることを諦めない強い気持ち」の方が大切です。英語をうまく話せて、議論をうまく展開出来る学生は最初からおりません。誰でも回を積み重ねるうちに英語も議論も上手くなっていきます。語学研修以上、長期留学未満の研修とお考えください。

 

Q. この研修に参加するにあたって必要なものを教えてください。

A. 以下のものが必要になります。

– NTU生とオンラインディスカッション 10回行える柔軟なスケジュール

– ビデオ通話できる lap top PC

– 高速光回線@自宅

– LINE/Google/Facebook Messenger account (NTU生との連絡用)

– Facebook account(全体連絡用)

– PowerPoint

 

国立台湾大学のニュースレター 2021 より

本研修が国立台湾大学のニュースレターで取り上げられました。

2021年度研修生より:梁 誠治さん(参加当時 工学部 3年生

 この研修を一言で表すと「プチ留学」です。それも(台湾に渡航しなければ)無料です。

 私がこの研修に参加しようと思ったきっかけは、フランスへの交換留学がコロナのため中止になったことでした。この交換留学を、その準備も含めて大学生活のメインとして考えていたので、部活やサークルに所属していない私の大学生活にぽっかりと穴が空いたような感覚に陥りました。他に何かできることはないかと模索していたところ、この研修に出会いました。結果として非常に有意義な経験になりました。

 この研修を「プチ留学」と表現した理由は次の3つの理由からです。まず第一に、約6ヶ月の間、ほぼ毎週英語によるディスカッションを継続的に行えるからです。第二の理由として、6ヶ月間、グループが固定され、台湾の学生との交流により国際的な価値観を醸成できるからです。最後の理由は、グループの中で日本人が自分だけであるからです。

 正直にいうと、毎週議題に沿ってプレゼンを準備するのはかなり大変でした。私のグループの場合は、30分の発表を各自が毎週行い、その発表内容について3人で議論していくスタイルだったので、毎回のオンラインディスカッションは2時間程かかりました。グループの中で日本人は私のみなので、お互いがプレゼンをする以外の時間は常に英語を喋り続けていました。英語にしっかりと馴染んでいない私達にとって苦になりそうな挑戦ですが、話し相手がコミュニケーションスキルが高い国立台湾大学の学生なので、心地よく議論を進められるというのがこの研修の良さです。毎回のオンラインディスカッションを非常に楽しく行えます。

 英語力の成果としては研修が始まった時と研修の終盤でTOEICを受けたのですが、スコアが810から900に上がり、成果がはっきりと表れました。(2回目の受験時に特別な対策を取ったわけではありません(笑)。いつの間にかスコアが伸びていたというような感覚です。)

 そして、何よりもお伝えしたいことは、この研修による成果は、研修生のコミットメント力によって大きく変化するということです。私の場合、課せられた10回のミーティングに加えて、気候変動に関する国際学生シンポジウムを開催するための準備などに合計20回以上はディスカッションやミーティングを行いました。こうした積極的な行動が言語能力向上などの成果に繋がったのだと思います。もちろん他のチームも素晴らしい成果を出しています。半年の間、対面の面識はないですが、Facebookでお互いの成果をディスカッション後に報告し合うのも刺激になりました。

 英語力を磨きたいのであればその環境は揃っていると断言できる研修です。それ以上の成果を期待したとしても、自分で「取り組んでみたい!」と思えば先生も協力してくださいます。私はこの恵まれた環境によって、TOEICのスコアだけではなく、海外の学生からの刺激やコミュニケーションスキルを得られたように思います。

 研修後には必ず達成感が湧いてくるので、参加を迷われている方はこの研修への参加を本当におすすめします!!

梁さんが企画実施された国際学生シンポジウムはこちら

2020年度研修生より:神矢 良樹さん(参加当時 農学部 3年生

 私は「実践的な経験を通じて英語力を向上させたい、議論する力を鍛えたい」という思いからこの研修に参加しました。

 2020年度は2019年度と同様に、10回のオンラインディスカッションを行い、研修最終日にオンラインワークショップが実施されました。10回のディスカッションのトピックは各グループで自由に設定することができますが、2020度はSDGsに関するディスカッションを3回以上行うという課題が出され、社会問題についても真剣に議論をする機会を得ました。ワークショップでは、新しいグループでのディスカッションやブレイクアウトルームを活用したショートプレゼン、台湾大学の学生がスマホとセルフィスティックを持ってビデオ通話をしながら神戸大生にキャンパスツアーを行うといった新しい取り組みもあり、オンラインではありますがとても充実した内容となっていました。

 この研修では「英語を学ぶ」のではなく、英語を「手段」にして他者と協働する力や課題解決の力を養うことが出来ます。ディスカッションをすることは日本語でも難しい部分がありますが、それを英語で行うため難易度はとても高くなります。納得のいく議論が出来ないこともありましたが、その分多くの学びを得ることが出来ました。社会問題などスケールの大きなことについて考えることは非常に困難ですが、まずは身近な問題に目を向けて自分自身の経験から考えてみることが重要であると気づくことができました。また、ディスカッションではファシリテーターの役割を担うこともあり、議論のゴールを考えて問いを立てるといった事前の準備、議論の進行には苦戦しましたが、とても良い経験になりました。

 この研修は約半年間続くので、同じグループの台湾大生とはとても仲良くなることができます。メンバーとは今でも連絡を取り合う関係ですが、台湾大学の学生はとても優秀なのでいつも良い刺激をもらっています。海外に友人ができるという点もこの研修の魅力であると思います。

 一般的な海外研修・留学は金銭的な面での負担が大きくなりますが、この研修にはそのような心配は無く、誰でも挑戦することができます。日々失敗や困難にぶつかることもあると思いますが、この研修を通して学べることはとても多くあります。残念ながら2021年度も台湾に渡航することはできませんが、海外渡航が難しい・課外活動を行えない、そんな状況だからこそ、新しいことに挑戦したい・他ではできない経験をしたいという人に国立台湾大学研修は最適だと思います。英語を話せるようになりたい、ディスカッションに慣れたい、社会問題について考えたい、台湾大学の学生と仲良くなりたい、理由は何であれ少しでも興味がある方は参加してみてはいかがでしょうか。

2019年度研修生より:石田 絵里香さん(参加当時 国際人間科学部 3年生

 日常会話以上の会話を英語でできるようになりたい。このようなきっかけから私は国立台湾大学研修に申し込みをしました。普段の生活の中では英語を使って自らの考えを表現する機会は限られていたからです。2019年度の研修では、台湾大生とのオンラインディスカッションを10回繰り返しました。彼らの英語力の高さと、シンプルな言葉で的確に説明する姿がとても刺激的で楽しい対話でした。もちろん、自分が言いたいことをうまく表現できないことは毎回のようにありましたが、テキストチャットや写真を送りあったりしてコミュニケーションを取ることができました。オンライン授業やミーティングが一気に普及した昨今ですが、この研修ではいち早くそれに取り組むことができました。残念ながら新型コロナウィルスの世界的蔓延のため、国立台湾大学に訪問して台湾大生と共にワークショップを行うことはできませんでしたが、代わりのワークショップとして、オンラインで議論を行い成果物をまとめることを1日でやり遂げました。

 この研修には、作業を進める段取りやイニシアチブの取り方、他者とのコミュニケーションの取り方、論理的に物事を伝える大切さなど、語学以外の学びがたくさんありました。同じアジアの島国である日本と台湾は似ているところもあれば全く異なることもあり、台湾を知るだけではなく日本のことについても考えたり新しく知るきっかけになりました。英語力に関しては、とにかく話さなければ物事が進まないので、とにかく一生懸命喋りました。それと同時に、英語や語学というのは道具であるということを強く感じました。英語を使いこなせることの優位性はもちろんありますが、その語学力を使って何を成し遂げるかということこそが大切だと実感しました。最終的には、チームごとにディスカッションについてまとめた動画を作ったのですが、それぞれの作品にはチームの個性が表れており大変興味深かったのと、チームで成果物を作り上げたということが自分自身の大きな達成感につながりました。

 この研修は普段の授業と比較するとなかなかハードな内容かもしれませんが、授業の雰囲気は終始和やかで、台湾の学生たちも本当に親切です。そこに参加するメンバーも学部はもちろんバラバラで、社会人学生、学部生、大学院生、留学生など多様です。神戸大学でこのようなユニークなプログラムが実施されているのを活かさない手はないと思います。台湾に少しでも興味がある人は気軽にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。きっと楽しく文化と語学(以外にもいろいろなこと)を学べるはずです。

2018年度研修生より:山下 開生さん(参加当時 経営学部 2年生/KIBER プログラム生/ ESSEC Business Schoolへ交換留学

 自分探しの旅に出ても自分は世界のどこにもいない。けれども日本を出て、他者と関わるなかで、日本にいるときには見えなかった自分と他者を隔てる距離や壁のようなものの輪郭が見えてくる事がよくある。そして海外の人との関係性のなかで見えてくる自分は、協調性と同調圧力が強い日本のコミュニティのなかでは発見できない新しい自分だと思う。
 台灣では、同じアジアの島で学ぶ大学生という共通点があったからこそ、私と台湾大生との違いが鮮明に見えた。特にディスカッション中の台湾大生の社会に対する政治的主張の勢い、社会的マイノリティへの関心や配慮には目を見張るものがあった。そしてこのような学びがあるかどうかが、大学のプログラムで現地の大学生と交流することと、台湾に観光に行くこととの間の決定的な違いだろう。自分と他者との間に違いを見つけるたびに、新たな相対化が生まれ、そこから生じる違和感がこれまでの常識を打ち壊し、自己を含めた環境に変革を起こす行動力の源泉となる。他者を知ること。その知的探究心こそが私の行動力の源泉である。現状に違和感を感じない人こそ、是非このプログラムに参加して欲しい。

2018年度研修生より:根本 夏生さん(参加当時 理学部惑星学科 3年生)

 「自分は英語が得意でもっと上達させたいけど、部活やサークルで忙しくて長期留学に行くほどの余裕がない…」そんな人にこの台湾研修はとてもお勧めです。僕がまさにそうでした。以前から理系なのに語学が好きで、教養課程が終わった後も独学で英語を勉強していました。「一人で勉強したことを活かしたいし、モチベーションを保つために留学してみたい!」と常々思っていましたが、部活動を中途半端にはできないし、長期留学は敷居が高いと諦めていました。そんな時にうりぼーネットでこの研修を発見した時は「自分にはこれしかない!」とすぐに申込ました。

 この研修は台湾へ行く半年ほど前から動き出します。ビデオ通話で国立台湾大学の学生と英語でディスカッションを繰り返します。回を重ねるごとに徐々に緊張がほぐれて議論が活発になっていくのを感じました。僕は最初から最後まで英語のみのディスカッションを行ったことが無かったので、初めはとても苦労しました。相手が言っていることが分からない(リスニング力不足)、自分の考えを英語にできない(スピーキング力不足)苦労がありました。それでも「自分には無理かな」と諦めないで下さい!他のメンバーがしっかりとサポートしてくれます。みんな僕のたどたどしい英語を理解しようと待ってくれましたし、僕が理解できないところは他のメンバーが何度も説明してくれました。台湾の学生は本当に優しい方ばかりでした。10月から何度もオンラインでディスカッションを重ねていたので、3月に台湾で会ったらみんながすぐに打ち解けました。台湾でのワークショップではディスカッションとプレゼンが盛りだくさんで、本当にやることがぎゅっと凝縮されていて、2日間のワークショップが終わった後の達成感はこれまでになく大きかったです。

 また印象的だったのは国立台湾大学の学生さんの優秀さです。「いつも英語で会話しているのですか?」というぐらいに台湾の学生は英語ができます。(僕は何度助けられたことか 笑)彼らの勤勉さを見て日本に帰ってからは、もっと実用的な英語力を高めたいと思うようになりました。

 それに楽しいのは教室内だけではありません。ディスカッション後に台湾大学の学生が地元のお勧めの店に案内してくれました。やはり美味しい料理は人の心をつなぎます。教室では見られない仲間の一面も分かり、会話がさらに弾みました。日本で友達と接するように台湾では英語で会話をすることでお互いの理解を深められましたし、何よりいつもの自分のスタイルが台湾でも受け入れられたことがとても嬉しかったです。なので、台湾にいる間も自分を飾らずにありのままの笑顔で過ごすことができました。

 最後になりますが、大学生の間に大学生のうちにしかできない経験を積んだほうがいいと僕は思います。部活動・サークルという一つのことに打ち込むのも良いことですが、他のことにもチャレンジすることもかけがえのない経験が積めます。海外への第一歩としてこのプログラムは最適だと僕は思います。

 

(本研修は2018年度に立ち上がった新しい研修ですが、参考までに、2017年度に科研費プロジェクトの一環で行った台湾の学生とのオンラインディスカッションと台湾でのディベート会議の参加者からの感想を載せておきます↓)

過去の参加学生より:橋爪 聖 さん (参加当時 経営学部3年生)

灼熱の台湾での英語合宿は私に国境や言語の境を越えたかけがえのない一生の友人と次の目標へと突き進むための大きなモチベーションを与えてくれた。

振り返ると「異国の地で外国の人と英語で議論をする」なんて高校の英語のテストで200点満点中6点を記録した僕からはかなり縁遠いことだった。そんな英語とここまで向き合うことになった最初のきっかけは大学入学前の1年間の浪人生活。ここで英語への苦手意識を克服できたことから「神戸大学では国際的な経験をどんどん積もう!」と思い立ち、1年次春休みにベトナムでのAIESECボランティアインターンシップに参加、2年次夏休みにはタイ旅行を経験し、英語を使って海外の人と交流する経験を積んだ。もちろんすべてが期待や計画通りに進んだわけではない。たとえば海外初経験となったベトナムでは私の気負いすぎる性格も災いして最初は海外の学生たちとうまく意思疎通がとれなかった。悔しい思いをするたびに「もっと英語でコミュニケーションがとれるようになりたい」「もっと英語でいろんなことを議論できるようになりたい」という思いが芽生え、帰国後、日本で黙々と英語学習を続けた。そんな時に台湾の学生と英語で議論する機会に巡り合った。「これしかない!」と思った私は迷わず参加を申し込んだ。

予想通り台湾で討論を終えるまでの道のりは平たんなものではなかった。渡航の約半年前から台湾の学生とペアを組み、メールやビデオ電話を使って議論の準備に着手したが、最初は思ったことを相手に正確に伝えることにとても苦労した。本番まで台湾の学生と対面で会うことができないなかでモチベーションを保って準備を進めることは大変だったが、議論内容へのフィードバック以外にも普段の何気ない会話で息抜きをしては、お互いを励ましあい準備を乗り切った。しかし、そもそも言葉の壁がある状況でうまく議論できるのだろうか?という不安は最後までぬぐえなかった。

迎えた台湾での討論本番。半年間推敲に推敲を重ね、互いにフィードバックをすることで磨き続けた議論のすべてを仲間と出し切った。2日間にわたる計8時間のディベートを終えたときの達成感に勝るものはなかった。討論後は台湾の伝統料理に舌鼓を打ち、将来の展望についてもざっくばらんに話しあう私たちの間に国や言葉の壁はなかった。台湾での英語合宿から半年後に、台湾の学生が私の地元福岡に来たときは一緒に寿司を囲んで共に取り組んだ思い出話に花を咲かせた。海の向こうの台湾にかけがえのない友人ができたのだ。

遠征を通して感銘を受けたのは台湾の学生の学びに対する貪欲さとモチベーションの高さである。常に将来の目標のために真摯に努力を続ける姿勢がとても印象的だった。1週間の台湾の滞在で刺激を受けた私は、帰国後も彼らの姿勢に倣って英語学習に取り組んでワシントン大学への1年間の留学切符を勝ちとることができた。多国籍企業で世界を股にかけて活躍できるビジネスマンになるという将来の目標に近づけるように、アメリカでも自分を奮い立たせてこれからも目標を1つ1つクリアしていきたい。

台湾研修への参加を迷っている学生には思い切って参加してみることをおすすめする。海の向こうの仲間と普段使わない言葉で協働する経験は間違いなく今後の人生の大きな糧になる。

(2015年度 グローバル英語コース GEM クラス 選抜生・2018年度後期よりKIBERプログラムでワシントン大学へ交換留学・トビタテ!留学JAPAN 9期生)

過去の参加学生より: 武田 ちなみ さん(参加当時 経営学部5年生)

大学3年次に経営学部の交換留学プログラムKIBERでワシントン大学に留学した私は「日本が得意とする分野で国際的に働くこと」を目指して就職活動に取り組みました。しかし選考を受けていくなかで「世界を舞台に働きたい。将来は海外勤務がしたい。」と言いながらも留学から帰国後はまったく英語を使わない日々を送っていたことに危機感を抱いていました。そんななかでこの機会を知り、普段の日本での生活ではなかなか得られない英語を話す・書く機会が持てることと、台湾という私にとって未知の場所へ行けることに魅力を感じ、就職活動終了後すぐに台湾行きを決めました。

しかし、留学して英語で行われる授業を受けることとはまた違う難しさが英語でのディベートにはありました。留学中にも実感していたことですが、未知のことに挑戦するときは自分自身を客観的に見つめる機会が増えます。できない自分に気がついて自分自身に何度もがっかりさせられます。今回の英語ディベートでもまさにそうでした。ハイスピードで展開される議論に圧倒されほとんど発言できなかったり、準備段階で集めた情報やデータを本番にうまく活用できなかったり、自分の議論力の弱さを何度も痛感しました。けれどもそれ以上に、相手の質問に対して即座に筋道の通った主張を返す瞬発力のある人、相手からの反論に真摯に対応しながら最後まであきらめずに自分の主張を続けられる人、和やかな雰囲気で議論できるように相手の主張を受け入れたうえで自分の考えを伝えることができる人、先輩や後輩、先生から大きな刺激を受けましたし、「自分もこうなりたい」と思う人々に出会えました。

台湾の学生はとてもあたたかく、また努力家でした。私が一緒に議論した学生たちは日本語専攻でしたが、日本語の勉強に真摯に取り組み、努力を積み重ねている姿勢は、同じように外国語を学ぶ者として見習わなければいけないと実感しました。お互いの文化や言語、生活などを語り合えたことはとても楽しかったです。ガイドブックには書いていないディープな台湾を知ることができたのも現地の学生との交流があってこそだと思います。

就職活動を終え「これから卒業論文を書いて、卒業までの日々をなんとなく過ごすのだろうな」と思っていましたが、学生生活の最後にこのような「できない自分に気付く」という経験ができたことは本当に幸せだと思っています。この短期間の研修で英語が劇的に伸びるわけではありませんが、自分と深く向き合うことでこのたびに新しく発見した自分自身についての理解と、一緒に討論して築いた台湾の学生たちとの絆はこの先ずっと大切にしていきたいです。

過去の参加学生より: 村瀬 元章 さん (参加当時 工学部 機械工学科 5年生)

電車の中で広告を見れば必ずといっていいほど語学学習の関連情報を見かけます.また, 周りの大人は「社会で生きていく上で英語が必要だから,しっかり勉強しておきなさい」と口をそろえて言います.でもそれだけでは「英語を学ぼう!」となかなか思えないのではないでしょうか.

思い返せば私自身も大学入学当初は「英語が話せるようになりたい」とただ漠然と思っていました.しかしながら実際には何もできていませんでした.そこで2年生の時にワシントン大学研修に申込み,人生で始めて海外に出ました.その後何かに突き動かされるように工学部の部局間協定を利用してスウェーデンの大学に1年間留学したら, 英語をある程度は話せるようになっていました.1年生の時には何をすればいいのかすらわからなかった私が1年間の北欧生活を乗り切ることができました.

これまでの国内外の学生生活で人との出会いに恵まれましたが,同世代の人間と本気で議論を交わすという機会はあまり持てませんでした. そんななかで台湾の学生との協働プロジェクトはSNSでのやり取りからスタートしました.Face to Faceでは簡単に会話が進むけれども,SNSでは難しいということはよく知られた事実ですが, 実際にその通りであることも改めて痛感しました.しかしながらそのなかで自分の意見をしっかりと準備し自分が知りうる限りの言葉を用いて意思疎通に努めました.

SNSから飛び出し, 実際に台湾で現地の学生と対面するとまた違った印象を彼らから受けました.一見するとただの学生でも,学んでいる専門分野も異なり,考え方も同じではありません. 自分たちで決めたディスカッショントピックに真剣に向き合い, 議論を進める中で,他学部の学生や台湾の学生は自分とは異なる視点から物事を捉えており,自分にはない意見を持っていることがわかりました.その違いからさらに自身の考えを客観的に分析することもできました.

また, 台湾の学生と真剣に議論することで, 討論後はチーム(日台混合)としての達成感を得ることができ,出会って間もないのに台湾の学生と友情を育むこともできました.(台湾の人たちが親日家であり日本のことをよく知ってくださっているという背景もあるのかもしれません.)海外で友人を作ることの難しさを長期留学中に学んだ私にとって,住んでいる島が違っても, ひとつの目標に向かって共に努力すれば過ごした時間が短くともしっかりとした友情が生まれるということには驚きと感動がありました.

この協働プロジェクトの中で私が再認識したことは,「ただ言語を学ぶ」だけでは何の意味もなく,「自身の価値観,考えを異文化で育った人とどれだけ共有できるか」が大切であるということでした.自身の勉強不足で意図していたことと違う伝わり方をしてしまうことも何度もありました.しかしその失敗体験から,より論理的に自分の考えを伝える方法を具体的かつ実用的に学ぶことができました.

ただしそんな失敗の数々も私が未熟な学生であるから許されたと思います.社会人であれば看過されなかった言動もあったのではないかと思います.けれども「まずは学生らしく自由に発言すること」これが大人達が学生に英語学習や海外経験を薦める最大の理由ではないかと私は思います.

これからグローバル化と機械の知能化がますます進み,これまで以上にグローバルに活躍できる人材になることが求められると思いますが, 「外国語を学ぶことによって,たくさんの人と出会えるチャンスを得ることができる」と信じて英語も勉強しながら, 機械工学を学んでいます. 将来はエンジニアとして,もっと多くの人に出会い,様々な環境に身を置き, 人の役に立つモノやテクノロジーを色んな人と共に作り上げたいと思っています.

私を台湾に突き動かしたものは,まぎれもなく「人との出会い」「人と想いを共有することの喜び」でした.これからもその喜びのために私は新しい学びに挑戦し続けます.

一度きりの人生なのですから、この研修で1人でも多くの人と出会い一緒に働いてみてはどうでしょうか。

過去の参加学生より: 熊澤 亘洋 さん (参加当時 理学研究科 修士2年生)

台湾と聞くと皆さんは何を思い浮かべますか?小籠包で有名な鼎泰豊ですか?千と千尋の神隠しの舞台だと噂になっている九份ですか?私もこの研修前に台湾へ訪れたことは2回しかなく、台湾についての知識はその程度しかありませんでした。そんな私がこの研修に参加したのは、英語での討論を通して西オーストラリア大学留学で手にした英語力を維持する良い機会になると思ったからです。加えて、海外旅行が好きなので、現地の友人を作って案内してもらいたいというのが私のモチベーションでした。結論から申し上げますと、この研修は大変です。大変ですが、安心してください。頑張ればその分得るものも多くなりますし、先生方もサポートしてくれます。

台湾滞在で、多くを学びました。1つ目は学びの姿勢です。僕が会った台湾の学生は英語を話せるのはもちろんのこと、日本語も流暢でした。私は他の平均的な日本人と比較すると多少英語を話せるだけですが、正直それで満足していました。日本語を流暢に話せるのに「仕事で使うためにはまだまだです。」と言う台湾の学生の謙虚な姿勢に、改めて自分の考えの甘さに気付かされました。将来、海外で働く機会があるので英語が必須ですが、この気持ちのままでは英語力を維持するどころか、低下すると感じました。研修後は毎日英語に触れて、留学後よりも更に高いTOEICのスコアを取得するために謙虚な姿勢を忘れずに日々勉強するようになりました。

2つ目は如何に自分が無知であるか、そしてその無知が相手にとって失礼になるかということです。僕が会った台湾の学生は日本語を勉強している学生ということもあるかもしれませんが、日本の文化、有名人、観光名所等について深く知っていました。私にはお客様気分がどこかで残っていたのかもしれません。台湾の学生の友人を作りたいと思っていましたが、結局台湾について何も知らず勉強しないまま研修に向かってしまいました。私は何も知らずマンダリンも話せず大変恥ずかしい思いをしました。私は彼らにとって初めて知り合う日本人であったかもしれません。言うならば私は日本人代表として研修に参加したと言っても過言ではないと思います。無知は相手にとって失礼になります。研修に参加する際にはディベートの準備をすることはもちろん、自分は日本を代表しているという気持ちを忘れずに、予め相手の文化や言語について最低限勉強することを勧めます。

この研修に参加することで見えるものは人によって違うかもしれません。それに得ることや反省することも多々あると思います。その経験を次にどう活かすかが大切であると思います。


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