福岡麻子(准教授)

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全学:ドイツ語ⅠA、ドイツ語ⅠB、ドイツ語ⅡA、ドイツ語ⅡB<、ドイツ語ⅢA

大学院(博士前期課程):外国語教育システム論演習・言語文化環境論特殊講義


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エルフリーデ・イェリネクを中心に、オーストリア現代文学・演劇作品を主な研究対象としています。研究の具体的な観点は以下のとおりです。
1)ジェンダー論的観点:(女性の)身体をめぐるディスクール、それらと現代文学との取り組み。「母性」や「女性性」、「交換可能性」を身体に纏わせる言説に着目し、身体を「商品化」する言語的プロセスを文学がどのように問題化しているかを考察しています。
2)災厄の〈媒介的な)想起:時間的・空間的に離れた、一義的には「自らは体験していない」出来事について、文学はどのように語っているか。戦争体験者の後継世代の作品、あるいは地理的に離れた地の災厄について書く作品に見られる戦略についての考察。
3)物語論:「実体」や「現実」としての身体や出来事と、それらについての「語り」との拮抗関係(あるいはこの二分法そもそもが語りの作用であるともいえる)が上記の問題意識の根幹です。



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「戦後」がイコール「現代」を指していた時代は終わろうとしていますが、現在の社会や教育のあり方、またそこにおける外国語の位置づけは、「戦後」あるいはそれ以前の営みに依拠するものです。そしてその営みは、日本(語の世界)以外の文化・社会とのやり取りなしで考えられるものではありません。学士課程でドイツ語を学ばれる方は、ドイツ語の用いられる世界へアクセスするための運用能力を高めつつ、ドイツ語独特の構造やロジックについて知ることを楽しんでください。
大学院での研究を希望される場合、現代の社会・文化というコンテクストにおいてドイツ語による「フィクション」の持ちうる意義について考察したい方を歓迎します。当方の主要な研究領域はオーストリア現代文学・演劇作品ですが、時代や作家、ジャンルについては相談に応じます。



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福岡麻子「身体を経済化させるものとしての言説――E. イェリネク『動物について』」由比俊行編『〈かけがえがない〉とはどういうことか?――近現代ドイツ語圏文学における交換(不)可能性の主題』(日本独文学会研究叢書128号)、2017年、39-51頁。

・ „Ein Berg von Schmerzen und Leichen". Jelineks sprachliche Strategie in Totenauberg. In: Martin Kubaczek / Sugi Shindo (Hrsg.): Stimmen im Sprachraum. Sterbensarten in der österreichischen Literatur. Stauffenburg Verlag, S.121-134. 2015.
・ Text als Kippfigur. Simultaneität als Verfahren der Textproduktion in diskurskritischer Intention am Beispiel von Elfriede Jelineks Das Über Lager. In: Keiko Hamazaki / Christine Ivanovic (Hrsg.): Simultaneität / Übersetzen. Stauffenburg Verlag, S.259-274、2013
・ Der Sieg des Kapitalismus und seine Folgen in Österreich. Jelineks Reaktion auf die „Postsozialistische Situation" in Raststätte oder Sie machens alle. In: NEUE BEITRÄGE ZUR GERMANISTIK, BAND 8 / HEFT 1. Internationale Ausgabe von „DOITSU BUNGAKU"(『ドイツ文学』), Die Japanische Gesellschaft für Germanistik(日本独文学会)発行, 139, pp.63-78, 2009(第50回ドイツ語学文学振興会奨励賞受賞)

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最近の研究発表(国際学会等参加・発表)

・ Von selbst nicht erlebten Katastrophen erzählen. Zu Jelineks Kein Licht. Das 23. Internationale Sorak-Symposium, 15.-17. September 2017, Hotel Kolon in Gyeongju, Südkorea. (韓国独文学会による招待講演)
・ From a distance: ways of listening to the dead in Elfriede Jelinek's "Kein Licht". EAJS 2017 15th International Conference of the European Association for Japanese Studies, August - 02. September, Faculdade de Ciências Sociais e Humanas - NOVA FCSH, CHAM - Centre for the Humanities in Lisbon.(C. Iwata-Weickgenannt, I. Hein, D. Tan とのパネル "Can the dead speak?": the politics of 'voice' in Japan's nuclear literature. における発表)

・「身体を経済化させるものとしての言説 ―E. イェリネク『動物について』」(シンポジウム「〈かけがえがない〉とはどういうことか?―近現代ドイツ語圏文学における交換(不)可能性の主題」、日本独文学会秋季研究発表会、2016年10月22日、於関西大学)

・ Auseinandersetzung mit medialer Erfahrung von Katastrophen. Zu Elfriede Jelineks „Kein Licht". Die Verarbeitung von Katastrophen und Traumata in Literatur und fiktionalen Medienproduktionen. 27.9-28.9.2016, Universität Wien (Österreich). ウィーン大学による招待発表。オーストリアの大手日刊紙Der Standardに記事が掲載されました。 http://derstandard.at/2000045379347/Von-Versuchen-den-Toten-zuzuhoeren


レクチャー等

・ 地点『汝、気にすることなかれ』上演プログラムコラム「イェリネクの言語について」(2017)
・ KYOTO EXPERIMENT 2016 京都国際舞台芸術祭 地点『スポーツ劇』プレイベントレクチャー講師(2016年2月24日)

https://kyoto-ex.jp/2016/event/sports-play_preview-event/
・ 大阪ドイツ文化センター(Goethe Institut Osaka)ドイツ語演劇リーディング・シリーズ「VISIONEN」関連企画:「『モノ』を読む」第一回講師(2015年5月18日)

http://www.goethe.de/ins/jp/ja/osa/ver.cfm?fuseaction=events.detail&event_id=20513014

ドイツ語教育に関する研修

・ Goethe Institut主催教員研修(於ベルリン、2013年8月4日―同年8月17日)
・ 「ドイツ語教員養成・研修講座」(主催:日本独文学会主催、共催:ドイツ語教育部会・東京ドイツ文化センター、2011年10月開講2013年9月修了)
・ 「外国語学習のめやす」ウォーミングアップ研修(主催:齊藤公輔(中京大学・ドイツ語)、共催:池谷尚美(横浜市立大学・ドイツ語)、茂木良治(南山大学・フランス語)、公益財団法人国際文化フォーラム(TJF)、2015年12月20日、於中京大学)

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研究室:D605

メールアドレス:asakofukuoka(アット)silver.kobe-u.ac.jp